血圧(収縮期) 170mmHg を どのように とらえますか ?

人間の適切な血圧って、どれ位なのでしょう。

人間の収縮期(最高)血圧が120mmHg程度を好ましいとしている根拠をあらためて認識しました。そもそも、血圧の単位の『Hg』とは、水銀の事です。ということはは『血圧160mmHg』 とは、水銀を160mm押し上げる力ということです。昭和の血圧計は水銀柱の血圧計でしたね。

では、大気圧の1気圧の条件の元、『水』を10 m 押し上げるには水銀柱で760mmHg (7.6mHg) が必要となる事実があります。760 という数字、理科の実験で学んだ記憶がある方がいると思います。次に、人間の身長を150㎝と設定した場合、足の血液(水分)を頭まで押し上げるには、水銀柱で一体いくらの力が必要なるかを計算します。10m(1,000cm)で760mmHgですから、1.5m(150㎝)だと114mmHgとなります。身長150㎝の人で114mmHgですから、120mmHg程度と言ってもいいですね。

『年齢+90』という適正血圧の考え方が、1990年代後半にありました。これを、現在80歳の方に当てはめると、適正血圧は、80+90=170 mmHgとなります。どんな印象をもたれますか? 先程の120mmHgは若い方の血圧と言ってもいいでしょう。血管は柔らかく、血管の曲がりくねりも少ないことが考えられるからです。歳を重ねると血管が硬くなり、若い人の血圧では血液を体の隅々まで送り届け難くなります。血液を体の先々まで送ることができないと、酸素・栄養素が行き届きにくくなり、認知症になったり、免疫力が低下して癌になったりする割合が高くなると聞いています。ですから、心臓が体の状態をベストな状態にするための血圧として120mmHg程度では不足という考えだったのです。太古の昔から温泉治療や入浴で体を温め、血圧を上げることで、元気になっていくのはこのためですね。

70~80歳代の方が多く利用されているデイサービス。この年代の方々の適切な血圧とは、130~170mmHgといっても、決して理にかなっていない事が「無い」と言えると思います。少なくとも、頭が痛いとか、苦しいとかの声はご利用者様から聞かれていないのが現場の状況です。

「あなたは血圧170mmHgを高いと考えますか?」

希望のつぼみ旭川東 げんきNAVI